西行伝承の世界
―その歴史的展開と伝播―

花部英雄著

(國学院大学非常勤講師)

1996年6月刊
A5判・272頁・上製本・函入
ISBN4-87294-53-2
5900円
品切れ


西行は平安末から鎌倉にかけての歌人である。
この西行にまつわる説話・伝承は、歴史的実在の西行から大きく逸脱することによって、豊穣で生き生きした伝承世界を獲得していった。
しかし生前の西行と違い、伝承の西行は「西行」に寄りかかれない。
西行の事績に関係づけ、あるいはそれに還元させて読みとろうとすることは、
かえって伝承の意味を混乱させるだけである。
そこで翻って、事績を伝承の論理に引き寄せていく方法、
すなわち文芸を享受する側の意識からたどっていく方法を試みた。
いうならば、口承文芸の立場からのアプローチである。
(本書「序章」「あとがき」より)


【主要目次】

序 章 西行伝承の研究と視座
第1部 民間伝承の世界
第1章 民俗語彙サイギョウ
第2章 職人「サイギョウ」の源流
第3章 西行と伝説
第4章 西行と民謡
第5章 西行と呪歌

第2部 説話伝承の世界
第1章 西行説話と女性
第2章 西行問答譚の展開
第3章 西行狂歌咄と連歌師
第4章 西行物盗み譚の周辺
第5章 西行打擲譚と高野聖

西行関係文献資料
歌・俳句索引


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