白幡ミヨシの遠野がたり 吉川 祐子編 (日本昔話学会・日本民俗学会会員) 1996年5月刊 A5判・206頁・並製本・カバー装 ISBN4-87294-52-4 1600円 (税別) 品切れ |
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〈序文〉菊池理紀夫(遠野市立博物館長) 〈推薦〉 野村 純一 遠野はいま、白幡ミヨシ媼を欠いては成り立たない。何故なら、明治・大正・昭和・平成の4代を通じて、なお現役の語り手は彼女が唯一の存在であるからである。その意味で媼こそは紛れもなく“民話の里遠野”の原点である。(國学院大学教授) 福田 晃 本書は、民間伝承としての「昔話」を求めてきた者にとって、待望の書であり希望の書でもある。その白幡ミヨシ媼の「昔がたり」から、遠野の民俗宇宙が届けられる。編者の〈民俗一口メモ〉もそれを支えている。(立命舘大学教授) 宮田 登 吉川さんは、早くから恩師五来重博士の影響を受け、広い視野で民俗をとらえようとする問題意識が旺盛である。民間に育った活発な研究姿勢が遠野と取組むことになり、その成果が本書に結実したことは、誠に慶賀に堪えない。(神奈川大学教授) 白幡ミヨシ(明治43年生)の語る昔話50話を、自然・生活・交流・信仰の4つに分けて収める。 |
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【主要目次】 | |
1遠野の自然がわかる話 | |
早池峰糯(はやちねもち)」 むかす、あったずもな。むかす、娘達を三人連れてって、「今晩お前達の寝てら上さ蓮華の花が降ったれば、降った人には、早池峰山をやる」となったんだって。したら、妹が寝ねえでいて、姉の腹の上に降ったやつを盗んだんだって。…… | |
2遠野の生活が見える話 | |
3遠野の交流を伝える話 | |
4遠野の信仰を語る話 | |
「座敷童子(ざしきわらす)」 むかす、あったずもな。むかすは座敷童子づものが、何ぼか普通の家よりは、何ぼかホレ財産のある家つったらええんだかの、そういう家にいたったんだづ話です。…… | |