歴史民俗論ノート

小川直之著

(國学院大学講師)

1996年2月刊
A5判・124頁・並製本・カバー装
ISBN4-87294-46-X
1600円


歴史民俗論といった場合には、歴史(歴史資料)のなかに民俗性を見いだしていくのと、逆に民俗のなかに時代性を見いだしていくのとの2つの方向があるし、その具体的方法や問題については、さまざまな議論が可能である。
本書での民俗と歴史の位相は、方向性としては前述の双方が含まれている。 「地蔵信仰の諸相」では、石仏地蔵尊の建立を手がかりにして、地蔵信仰の軌跡の分析を試みた。
「斬首の民俗」は、廃仏棄釈といった歴史的事象の表出する通時的な心意の析出を試みたもので、いわば社会史的な手法につなげていくことができよう。
「日記と伝承」は、日次で、その日その日の出来事などを記した日記が、民俗学の立場でいかに利用できるのか、その手がかりを得るために、神奈川県内での日記資料出現の史的推移を概観しながら、日記と伝承の関係を検討した。
「「神崎守三郎日記」について」では、日記の分析から、資料の性格付けを行い、記載内容の特色と生活の実相の把握を試みた。
「民具の地域研究」は、前4編とは趣が異なっているが、つまりは、民具・民俗の地域差、地域性、地域の歴史と結び付けて理解することができるかどうかが、前提の一つになっている。


【主要目次】

1地蔵信仰の諸相
2斬首の民俗―廃仏棄釈と石仏―
3日記と伝承
4「神崎守三郎日記」について
5民具の地域研究―地域民具論の方法―


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