阿国かぶき前後


小笠原 恭子 著
(武蔵大学名誉教授)

2006年3月刊
A5判・256頁・上製本・カバー装
ISBN4-87294-430-5
8800円 (税別)
カラー口絵6ページ、本文中挿図多数。
歌舞伎の創始者といわれる出雲の阿国の生涯は、いまだに謎に包まれたままであり、残されている確実な史料は、きわめて少ない。だが、周辺の史料をも含め、いま一度角度を変えて検討してみると、ある程度クリアーになってくる部分がある。
本書は、上洛と諸国下向をくり返した阿国の軌跡を追う「上洛と下向」、北野天満宮の松梅院禅昌との交流をめぐる状況から阿国の動向を探る「松梅院禅昌との交流」、『洛中洛外図』をはじめとする風俗図から阿国の芸態を考察する「芸態の変遷」など、阿国の実像に迫る最新の試論を収録する。
後半部では、著者による阿国かぶきの復元とその経緯を記し、巻末には、洛中洛外図の図像を「まなざし」の視点で分析する。
【収録内容】 
虚像の阿国
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上洛と下向―廻国する阿国―
松梅院禅昌との交流―阿国と北野天満宮―
芸態の変遷―図像による―
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復元・阿国かぶき 台本
阿国かぶき復元にあたって
ドキュメント・阿国「復元」
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狂言と物真似
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まなざしのかなたに―舟木本『洛中洛外図』を「読む」―

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