柳田学から常民の学へ 常民大学研究紀要�D 後藤 総一郎 編 （元 明治大学教授／1933年生-2003年歿） 2005年８月刊 ISBN4-87294-395-3 Ａ５判・212頁・並製本 3200円

2003年11月に長野県飯田市で開催された「常民大学30周年研究大会」の記録。 本大会は、後藤氏が生前に企画されていたものだが、その年の１月に逝去されたため、この大会が、氏を追悼する大会となってしまった。 高田馬場での寺小屋教室の「柳田国男研究会」が始まってから30年、 長野県遠山の常民大学をはじめ各地の常民大学の合同研究会が始まってから20年…。 その「遺産」を、どう受け継ぐのか。 　「常民大学研究紀要」は、本号をもって、一応の終刊とします。
【主要目次】
基調提案 記念講演 　常民大学運動と民俗学 　民間学の思想		高橋　寛治 野本　寛一 戸沢　充則
研究論文 　常民史学の形成―後藤総一郎と柳田学― 　霜月祭の思想―冬至祭に寄せる常民の祈願―		村松　玄太 桜井　弘人
研究ノート 　民間薬の免疫学的考察		江口　章子
柳田学の地域的実践 『注釈 遠野物語拾遺』の取り組み 『注釈 東国古道記』の取り組み 『注釈 日本の祭』の取り組み		高柳　俊郎 中村　健一 松尾　達彦
後藤学の志を継ぐもの 「過剰な社会」に対する民俗学の取り組み 　食生活の伝統と未来		名倉慎一郎 稲葉　泰子
記念大会を終えて 　後藤民俗思想史の挑戦―それぞれの後藤論構築への序章―		小田　富英