伝承文学研究の方法

野村 純一 編
國學院大学教授/1935年生まれ)


2005年3月刊
A5判・492頁・上製本・函入
ISBN4-87294-372-4
11000円

 編者の古稀を機に、氏の教えを受けたメンバー32名が、伝承文学研究の沃野を果敢に切り拓く意気込みに溢れた論文を寄せる。

【主要目次】
昔話・語り手・言葉−ここでは その“言葉”に向けて─  野村 純一
 T 口承文芸の諸相
<昔話>
奥州南部の猿地蔵−変型から見える暮らし−  新田 寿弘
「小野小町の昔話」の方法  小堀 光夫
聖なる技術−「鬼の刀鍛冶」をめぐつて−  長野ふさ子
「老鼠聚親」と「逼鼠蚕猫」をつなぐ話  立石 展大
動物たちは何処へ行く−日本における「ブレーメンの音楽隊」を中心に−  久保 華誉
外来昔話としての「継子の苺拾い」  大島 廣志
愚か村話の<話群型>−<話型>研究を活かすために−  飯倉 義之
笑話の主人公−笑いの発生からハナシへ−  米屋 陽一
ラジオで伝える宮崎民話  矢口 裕康
聞き手の成長−通時的観察の一事例−  小堀 美和
<伝説>
「田畑村西行庵」の顛末−伝説のフォークロリズム事始め−  花部 英雄
六阿弥陀伝説考−入水理由の一考察−  関根 綾子
共生する伝説−古河・栗橋の静御前伝説−  内藤 浩誉
趣味の伝説−身体と旅の想像力とが寄りそうものとして−  野村 典彦
<世間話>
干潟の村に来たクジラ  粂  智子
印子譚  高塚 明恵
「危険な話群」への企て−野村純一博士の「世間話」研究・私論−  根岸 英之
<伝説>
「田畑村西行庵」の顛末−伝説のフォークロリズム事始め−  花部 英雄
六阿弥陀伝説考−入水理由の一考察−  関根 綾子
共生する伝説−古河・栗橋の静御前伝説−  内藤 浩誉
趣味の伝説−身体と旅の想像力とが寄りそうものとして−  野村 典彦
<世間話>
干潟の村に来たクジラ  粂  智子
印子譚  高塚 明恵
「危険な話群」への企て−野村純一博士の「世間話」研究・私論−  根岸 英之
<歌謡>
奄美笠利町八月歌儀礼的曲目の考察  田畑 千秋
韓国の喪輿歌(サンヨ・ソリ)−<珍島挽歌(マンガ)>を中心に−  酒井 正子
 U 説話文学の展開
『日本霊異記』撰者景戒の志向したもの  霧林 宏道
  −聖武天皇に関する叙述をめぐつて−
「熊野の本地」に現れた動物−その描写と変遷について−  菱川 晶子
『真澄遊覧記』の記述に関する一考察  佐伯和香子
  −信濃の日記における古歌の引用を中心に−
弁慶の笈  和久津安史
一足鶏と鶏三足−畸形動物をめぐる伝承とその変容−  伊藤 龍平
弁惑物怪談の視角  佐藤 太二
 V 民俗文化への視角 
久高島のフバワクの祭祀世界  畠山  篤
韓国端午祭の祭祀構造  繁原  央
橋を架けた女−「雑炊橋」の説話と人形の築橋儀礼−  神野 善治
クミアイ−茨城県結城郡八千代町大渡戸の葬式組−  中田 功一
影へのまなざし  戸塚ひろみ
「一声」と「二声」、「片道」と「往復」の俗信−心意伝承の論理−  常光  徹
小島貞雄さんの郷土史−地域に学び、地域に生きる−  高塚さより

ご注文へ TOPEへ