東アジアにおける不平等
条約体制と近代日本


稲生典太郎著
(元 中央大学教授)

1995年10月刊
A5判・242頁・上製本・函入
ISBN4-87294-36-2
7900円 (税別) 品切れ


著者は、『条約改正論の歴史的展開』(昭和51年)刊行後、『条約改正調書集成』『内地雑居論集成』『条約改正論資料集成』などを編纂したが、本書は前著刊行後に発表した関連論文に旧稿数編を加えて、13編の論稿を収録したものである。
昨今、脱欧入亜論などが唱えられているが、実は「脱亜入欧」(福沢諭吉)の原点に立ち帰って考えてみる時、その理論の底流にあったものは、不平等条約体制からいかに脱出するかにあったのである。
本書収録の諸論文の目標は、その体制を解明することにある。


【主要目次】

1 東アジアにおける不平等条約体制の成立と解消
第1章 「条約改正」の問題点
第2章 東アジアにおける不平等条約体制の成立
第3章 東アジアにおける不平等条約の改正と解消

2 条約改正資料拾遺
第4章 「条約改正ニ関スル雑書類」なる一資料について
第5章 「五国条約并税則・外国官書入本」について
第6章 内地雑居論の消長とその資料
第7章 長崎居留地の成立と解消

3 東アジア近代史の周辺
第8章 義和団事変と連合軍総指揮官選任問題
第9章 1904年『拉薩条約』本文の成立と流伝
第10章 辛亥断髪令余聞

4 日本近代史資料の再検討
第11章 「田中上奏文」をめぐる2、3の問題
第12章 「田中上奏文」その後
第13章 「皇国維新法案大綱」抹殺論


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