洗骨改葬の比較民俗学的研究

蔡 文高著
(成城大学民俗学研究所研究員/1962年生まれ)

2004年10月刊 
ISBN4-87294-337-6
A5判・460頁・口絵16頁・上製本・函入

12800円
田中宣一:序より
「本書は、日本とくに南西諸島と、中国とくに南部中国との、遺体に複数回処置を施す洗骨改葬の習俗につき、文献資料を駆使し綿密な民俗調査を行なって、さまざまな角度から比較研究したものである。このテーマとしては初めての研究書と言えよう。」
【主要目次】
  
序章 研究の目的・研究史および研究方法 
本研究の目的と洗骨改葬の研究史/問題点と研究方法/本書の構成
第1章 中国洗骨改葬の史的展開 
洗骨改葬の発端/洗骨改葬の展開/洗骨改葬の諸類型/文献資料からみた分布
第2章 現代南部中国の洗骨改葬
福建省の洗骨改葬の概況/洗骨改葬儀礼の諸過程−長汀県蔡坊村の事例を中心に−/洗骨改葬の諸相/洗骨改葬のバリエーションとその意味/洗骨改葬の起因の諸説
第3章 祖先祭祀システムにおける洗骨改葬−福建省西部の事例から−
死者儀礼(死者儀礼の一般的展開/死者儀礼の個別事情/若干の考察)
祖先祭祀(祖先祭祀の場所/祖先祭祀の時間/祭祀儀礼の概要)
洗骨改葬の位置(死者儀礼から祖先祭祀へ/洗骨改葬の位置づけ)
第4章 日本の洗骨改葬 
日本本土の洗骨改葬/南西諸島の洗骨改葬の史的展開/南西諸島の洗骨改葬の分析/洗骨改葬の消滅/洗骨改葬から焼骨改葬へ−豊見城村字高安の事例を中心に−
第5章 日中洗骨改葬の比較研究
福建省西部の墓と南西諸島の墓/日中洗骨改葬の類似点とその意味/日中洗骨改葬の相違点および相違発生の要因
終章 本論の要約および今後の課題
索引/中文概要
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