子どもと老人の民俗誌



倉石 あつ子 著
(跡見学園女子大学助教授/1945年生まれ)

2001年4月刊
A5判・140頁・並製本・カバー装
ISBN4-87294-206-X
2000円

「女性の暮らし振りを見ていると、その生活の中の折々に子どもが登場する。そして更には子どもと深くかかわりあいながら暮らす、老人たちの姿が見えてくる。まるで、三題咄のようなつながりだが、いわゆる男性優位の社会構造の中にあって、ともすれば見過ごされがちな人々の暮らし振りがそこにみられる。…そこには豊かな子どもの世界、老人の世界がくりひろげられ、子どもと老人とが対になってゆったりと暮らしている世界が見える。…過去の生活を振り返って見ることによって、家という単位ではなく社会という単位に応用し、老人や子どもの居場所を作ってやることはできないか。そんなことを考える手がかりにしてみたいと思う。」                                          (本書「あとがき」より)


【収録論文】

T 子どもの誕生―長野県の産育習俗覚―
 松本市入山辺南方の産育習俗
   妊娠から出産まで/初誕生まで/節供の祝い/子どもから大人に
 大町市の産育習俗
 上水内郡小川村夏和の産育習俗

U 子どもの世界
 遊びと子ども―長野市篠ノ井村山の事例から―
   民俗学における子どもの遊び/子どもの遊び
 祭りと子ども―長野県の小正月行事を中心に―

V 知恵の継承
   まされる宝/家族の一員/母の里/祖父母から孫へ

W 子どもと老人の民俗誌―長野県松本市―
 子どもの世界
   自然のなかで/子どもの役割/子どもと老人
 老人のくらし
   隠居の日々/生と死



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