村のなかの古代史

野田 嶺志 編
(立教大学教授)


2000年4月刊
A5判・228頁・並製本・カバー装
ISBN4-87294-169-1
2800円
品切れ


村のなかの古代史の多彩な実相と、その総体をつかまえる試みの一つが本書である。
さまざまな角度、具体的なテーマから、多彩な村のなかの古代史を、多彩なものとして描くことにつとめた。
古代から中世への推移というふくらみを持ちながら、村のなかの古代史、地域のなかの古代史を描こうというのが、本書の趣旨である。    (本書「序」より)



収録内容

古代の兵士−村の軍指揮者と兵士−──────野田 嶺志
古代の村の軍指揮者と兵士/兵士の歴史/兵士の出兵


日本古代の「村社」と「官社」−「穢嗅」と「清掃」を中心として
──────────────────────矢野 建一
村の社/神祇社内の「清掃」と官社の成立/山背国葛野軍の神社と神稲


日本古代の民衆と「村堂」───────────宮瀧 交二
仏教のひろがりと民衆/史料のなかの「村堂」/古代村落を巡る僧侶と「村堂」


日本古代の友について────────────田中 禎昭
関連史料の整理/友の規範と機能/友の結合原理/律令国家と友


日本古代の墓地───────────────石井 輝義
墓地の諸規定/「氏」による造墓/「庶民」の造墓


律令国家とムラの文書────────────板橋美香子
ムラへ運ばれた二通の文書/多種多様な文書/ムラへの発信システム



古代集落遺跡の地域史的研究−群馬県吉井町矢田遺跡の場合−
──────────────────────関口 功一
矢田遺跡調査の概要/地域史的意義/和銅四年の多胡郡設置問題をめぐって


三輪山信仰と古代越後の神人部────────小林 昌二
越後国内の「神人」資料/大神神と三輪山信仰/周辺の地形・地質と聖域信仰


中世村落と和泉国黒鳥村−開発と村の成立の性格−
──────────────────────蔵持 重裕

黒鳥地域の開発/「黒鳥村」の性格/麹商い五座/村の政所「安明寺」



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