豊川流域の生活と環境
 ―過去・現在・未来―


愛知大学綜合郷土研究所 編


2000年3月刊
A5判・144頁・並製本・カバー装
ISBN4-87294-163-2
2000円


本シンポジウムの目的は、豊川は自然地理学的にどのような河川であり、どのような特徴があるのか、さらに古くから流域のくらしにどのような利便や制約を及ぼしてきたのか、その治水・利水また水運のあり様は歴史的にどのようなものであったのか、等々の問題を自然・社会および人文科学の広い分野から展望しようというものであった。

愛知大学綜合郷土研究所シンポジウム報告集6 



収録論文

豊川水系の概要        宮沢 哲男
地質と地形/気候と植生/流量特性

ヒガンバナの自生地分布から見た豊川流域の集落の環境     有薗正一郎
ヒガンバナについて/自生密度から集落の土地改変の程度を見る/自生密度と土地利用との関わり/自生面積と集落の成立期との関わり

民俗からみた豊川河口域の浅海文化−「三河のへそ」豊橋市前芝を例に−  印南 敏秀
海と川の接点/海と里の接点/河口域の漁業/砂利と砂の活用/水界域への意識変化

江戸時代の開発問題        渡辺 和敏
流域の人々/開発の時代/熟田化の時代/豊川の多角的利用

豊川用水・ダム開発による環境破壊の経過と現状   松倉 源造
 ダム建設がもたらす公害現象/豊川総合用水事業による「ダム公害」対策と問題点/設楽ダム建設によって予想される「ダム公害」

豊川用水・総合用水事業の効果と諸問題        渡辺 正
下流域の農業の振興と河川環境−流域社会のあり方を中心にして−

持続可能な集水域の環境を創る        市野 和夫

豊川流域、渥美湾集水域における持続可能な環境/総合化の課題/付録 持続可能な技術の具体例

総合討論/シンポジウム参加記


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