徳川慶喜 その人と時代

岩下 哲典著

(明海大学専任講師)

1999年12月刊
A5判・本文276頁・並製本・カバー装
ISBN4-87294-157-8
2900円
2001年6月 2刷出来

第1部では、幕末の政治の流れを考慮し、徳川慶喜の人生と各事件との関わりを中心にしながら、慶喜の生涯を概観し、第2部では、第1部で充分に展開できなかった個別問題を、項目毎に詳しく記述した。第3部では、血族や大名・側近・ライバルといった慶喜をとりまく人物から、慶喜の人物像を浮かびあがらせるようにした。
そして第4部では、写真資料や伝記編纂事業など、従来あまり取り上げられてこなっかた慶喜の関連資料を検討し、史料そのものから徳川慶喜の実像の一端を明らかにした。


【主要目次】

第1部 徳川慶喜の生きざま
時代への目覚め
開国に揺れる日本とともに
迷走の舵取り
最後の将軍として

第2部 幕末 時代の扉
父斉昭の生きざま/海外情報の受信基地−長崎/海外情報と開明派の大名たち/「癸丑以来」という意識/新しい時代の新しい町−みなと横浜/横浜開港と港崎遊郭の成立/洛中の徳川政治/従兄弟徳川慶勝の生き方/長州藩兵強さの秘密/孝明天皇の突然死で得したのは…/ええじゃばいかの乱舞と倒幕派の策動/幕臣にとっての大政奉還/旧幕府を支えた人々/庶民の見た徳川慶喜/弟徳川昭武という人/明治天皇の尾張・水戸徳川邸行幸

第3部 人から読む徳川慶喜
慶喜を支えた血族たち(小川裕久)/慶喜を支えた大名(小川)/
慶喜を支えたブレーン(松本英治)/慶喜に敵対した英傑(松本)/
明治維新のなかの御三卿(藤田英昭)/明治維新と徳川慶喜(山嵜千歳)

第4部 史料から見た徳川慶喜
ペリー来航直後の慶喜の対外建白書/「慶喜公卿言行私記」について/写真資料と幕末という時代/幕末の肖像写真/「徳川家譜」と徳川家臣団のメンタリティー(以上、岩下)/伝記編纂と慶喜(山嵜千歳)

関連年表/参考文献
(山嵜千歳)


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