愛知大学綜合郷土研究所研究叢書13
豊川流域の水文環境


宮澤哲男著

(愛知大学教授)

1999年3月刊
A5判・290頁・上製本・函入
ISBN4-87294-143-8
5800円


本書は、流域の水について「水文環境」という総合的視点から考察を試みたもので、愛知県を流れる豊川の水文環境を明らかにし、人間活動による負荷の影響を評価し、良好な水文環境を維持するための試案を提示する。なお本書では、流域における水文環境とは、降雨・流出システムにかかわる地質・土壌、地形、植生、気候などの自然的条件の総和と理解し、これに加えて人間活動との相互関係を含めたものと定義する。


【主要目次】

第1章  豊川流域の自然環境の概要

第2章  豊川の流量特性と水理幾何
  日流量の順位からみた流量特性/山地小流域の低水流出と水理幾何/豊川上流域における流量特性/東海地方の諸河川における基準流量からみた豊川の流量特性/霞堤の治水効果について

第3章  流域の水収支
  水収支の算定誤差/豊川流域の水収支

第4章  河川の水温
  宇連川支流槙原川の次数解析と水温/河川水温におよぼす地形因子の影響

第5章  河川の水質
  降雨の水質特性/豊川水源地域の水質形成/人間活動と河川水質/宇連ダムの存在と河川水質

第6章  平野部の地下水
  豊橋市高師原の不圧地下水の分布特性/高師原の不圧地下水位変化と降水量の関係/豊橋市天伯原の不圧地下水の分布特性/被圧地下水の汚染

第7章  流域社会における水の役割
  水道料金にみる上流と下流の格差/流域社会における上流と下流の共生/結語にかえて


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