崩壊期荘園史の研究
―直務運動と代官請負―

安西欣治著

1994年7月刊
A5判・250頁・上製本・函入
ISBN4-87294-14-1
5900円


【すいせんの言葉】佐藤和彦(東京学芸大学教授)
荘園史研究に一石を投じる
 このたび、安西欣治氏が、『崩壊期荘園史の研究―直務運動と代官請負』を上梓された.いうまでもなく、荘園は、8世紀から16世紀にいたる社会経済の基盤であった。このため荘園をめぐる研究は、厖大な数にのぼる。しかし、概していえば、成立期の荘園研究が多く、崩壊期の研究は手薄であった。なかでも,荘園の直務支配と代官請負に関する研究は、テーマの重要性に比して、微々たるものであった。
 本書はこの重要な課題に公家領を中心に真正面からとりくみ、その本質解明を試みたものである。なお残された問題はあるとはいえ、荘園史研究に一石を投じたことは揚言するまでもない。安西氏が追究した直務運動論は、社会経済史の分野のみならず、政治史研究にも大きな影響を与えるであろう。
 なお安西氏は、日本中世における社会経済史の先達であられた寳月圭吾先生に師事し、荘園史研究を長年にわたって継続されている篤学の研究者である。


【主要目次】

序 章 問題の所在と視点

第1部 直務運動と家門の下向
第1章 直務運動の数例
第2章 一条家三代他にみる家領への下向

第2部 16世紀初頭における直務運動―九条政基の在荘記録―
第1章 和泉国日根野荘への下向
第2章 山城国小塩荘他への下向

第3部 荘園における代官請負について
第1章 請所契約の成立
第2章 代官請負の諸様相


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