宇佐八幡宮放生会と法蓮

中野幡能著

(大分県立芸術短期大学名誉教授)

1998年10月刊
A5判・122頁・並製本・カバー装
ISBN4-87294-127-6
950円 品切れ


放生会は、仏教の殺生戒に基づいて生物を放って供養する儀式で、神仏混淆の時代には神事として行なわれ、宇佐八幡宮で始まってから、京都の石清水八幡宮の行事となり、さらに鎌倉鶴岡をはじめ、各地の八幡社に広まった。本書は、この八幡宮放生会の概要を、史料に基づいて紹介・解説したものである。
この放生会を発案推進したのが、宇佐旧国造家出身といわれる法蓮であった。法蓮は和銅の八幡神成立に功績があり、さらに八幡神と弥勒信仰とを融合させ、これにより西日本を治め導く指導力を発揮した。その生涯については、不明な点が多いが、本書では、関連資料や地元の伝承資料などをもとに、法蓮の事績を顕彰する。


【主要目次】

宇佐八幡宮放生会
8月朔日 細男舞
8月7日 屋形賦
8月11日 相撲内取
8月13日 屋形見 蜷饗
8月14日 御出立 陣列次第 和間浜の御迎講
8月15日 相撲以下の事
付 国際化最前線の神・八幡の〈こころ〉

法 蓮
経歴(出自/誕生と生涯)
虚空蔵寺(摶仏の発見/道昭に師事/虚空蔵寺の開基/弟子の育成/彦山四十九窟)
法蓮と八幡宮放生会(八幡神成立への貢献/小山田社へ遷座/隼人の叛乱/放生会/ 宇佐弥勒寺の建立)
諸寺院の建立(豊前の古代寺院/弥勒寺の成立/六郷山の設置)
法蓮の入定(諸説/高並谷の伝承地/法蓮の遺業)


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