愛知大学綜合郷土研究所研究叢書12
地域研究を拓く

愛知大学綜合郷土研究所の歩み


愛知大学綜合郷土研究所編

(愛知大学教授)

1998年3月刊
A5判・372頁・上製本・函入り
ISBN4-87294-112-8
5800円


本書は、愛知大学綜合郷土研究所(1951年設立)が戦後の創設期に、わが国では先駆的ともいえる総合的な地域研究の拠点をめざした熱き思いと、その実践の記録を伝える研究所の「所報」を再録したものである(この所報は、現在刊行中の「紀要」に引き継がれる)。

愛知大学は、上海にあった東亜同文書院大学を中心にして、1946年、豊橋市の陸軍予備士官学校跡地に設立された。そして京城帝大で朝鮮の民俗調査に大きな成果をあげた秋葉隆文学博士のもとに、「綜合郷土研究所」が誕生した。
設立時の研究対象地域は渥美半島が中心であり、各学問領域の共同研究により、自然・文化・社会・経済を縦横に研究しようとする初めての本格的な試みであった。


【主要目次】

愛知大学綜合郷土研究所 所報 第1号〜第17号(1951.6〜56.1)
秋葉  隆  網元の信仰生活/地の神の原型/いたちのみち/衆生の恩/ほか
浅若  晁 一色の地形について/村松の地形と人文/地類の研究
川越 淳二 半農半漁村の家族/離島の婚姻形態/価値体系への接近/ほか
久曾神 昇 万葉集と伊良湖/持統天皇の参河御幸/伊良湖と西行・芭蕉/ほか
近藤 恒次 伊良湖崎書目抄/難破船
島本彦次郎 娘遊び/網の成立/或「宿子」の話/渥美半島の若者制度資料/ほか
牧野 由朗 生活史の取りかたについて/農民の社会意識測定について
村武 精一 山の神のまつり/宇江津の覚書/漁場の慣行/朝鮮の白丁について/ほか
横井 卓二 渥美半島の条目(五人組その他)/佐久島の習俗/石巻神社の管粥祭
横山将三郎 考古学とは/大久保遺跡概報/大久保遺跡の住居趾・土器/ほか
林 和芳・杉浦豊作・大内義郎・大須賀初夫・武田治三・藤井 隆・ほか
愛知大学綜合郷土研究所 所内報 第1号〜第4号(1966.6〜67.5)
愛知大学綜合郷土研究所の過去・現在・未来
―牧野由朗先生に聞く―


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