安藤昌益と
八戸藩の御日記


野田健次郎著
(元 八戸市文化財審議委員)
三宅正彦解説
(愛知教育大学教授)

1998年4月刊
A5判・148頁・並製本・カバー装
ISBN4-87294-104-7
1800円


八戸の郷土史家である野田健次郎氏(1911-92)の遺稿集。
氏は、膨大な旧八戸藩主南部家文書を整理・分類して八戸地域史研究の基礎を確立し、八戸藩の「御日記」の中から安藤昌益や門弟などの関係記事を掘り起こし、「忘れられた思想家」をはじめて歴史的実在の人物とした。
そして、八戸で旧小正月に演じられる豊年予祝芸能「えんぶり」について、「御日記」の記事を抜き出し、歴史的な基礎づけを与えた。
これらの業績は、出版部数が少なく販売範囲も狭い八戸市内の刊行物に掲載されていて、その実物が他地域の人の目にふれることは まれであった。
とくに昌益研究史上に野田氏の業績を位置づけることは不可欠の作業であったから、氏の遺稿集を刊行することは急務であった。
本書は、これらの氏の業績を1冊に集約したもので、特に第2部は、孔版印刷で発表されたものを2.5倍に書き改めた未発表のものである。


【主要目次】

 序文 小瀬川 充

第1部 安藤昌益
 安藤昌益と彼をめぐる人々
 法世物語の土壌
 安藤昌益正信
 八戸藩における安藤昌益正信

第2部 ゑんぶり
 八戸藩の御日記に見えるお田植え(ゑぶり)

付:南郷村略史

解説「安藤昌益・八戸地域史研究における野田健次郎氏の業績」三宅正彦


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