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古代隼人社会の
構造と展開
中村明蔵著
(鹿児島経済大学教授) |
1998年3月刊
A5判・340頁・上製本・函入
ISBN4-87294-101-2
6900円 |
「古代律令国家のありようを、日本列島の南の端から見極めようとして、従前の拙著に加えて、新しい論文集をここに編んでみた。私の心の中では、この論文集からやっと研究の第2段階に入ったと思っている。
これまでの論文集では、隼人を核にして、南部九州本土や南島の視座から古代律令国家に粗網をかけてきたつもりである。先学の諸研究に導かれながらの道ではあったが、いくらか自己主張ができたと思っている。
本論文集では、その粗網の網目をせばめることに努めてみた。少しでも歴史的に述べたいという願いであり、そのいっぽうで、できるだけ具体的に説き明かしてみたいという試みであった。」 |
(本書「あとがき」より) |
第1章 隼人国と律令国家 |
第1節 唱更国の実態―薩摩国の前身をめぐる問題―
第2節 隼人の移配と律令国家の形成
―畿内制と浄穢観念にふれて― |
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第2章 隼人二国の公民移住地と官道
―律令国家の辺境支配に関連して― |
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第3章 大隅・薩摩両国の農業生産性
―班田制の実態究明への一つの試み― |
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第4章 古代薩摩国における社会的施策の実態
―困窮者救済をめぐる諸問題― |
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第5章 南島覓国使と南島人の朝貢をめぐる諸問題
―日本律令国家の成立に関連して― |
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第6章 南部九州の古代信仰と火山 |
第1節 古代の桜島噴火記事をめぐる諸問題
第2節 南部九州の古代信仰とその変容
―火山祭祀の問題をめぐって― |
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第7章 隼人の服属儀礼と習俗 |
第1節 隼人の楯隼人と赤色―その服属儀礼と呪術に関連して―
第2節 隼人習俗論をめぐって―隼人の入れ墨を一例として― |
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